S君にはいつもとても大事にされてたと思う

会いたいと言えば最優先で会いに来てくれる
いきなりでも
たとえ10分でも
おはようからおやすみまで毎日のメール
記念日を忘れずにいてくれる
連れて行ってほしい所や無理も叶えてくれる
愛の言葉もいつもたくさんくれた
他にも数えきれないほどの愛をくれた

毎日うれしくて幸せだったけど
そのうちそれは自分がどれだけ愛されてるか
量るものになっていった

S君の誕生日やクリスマスや
家族よりも私といることを選んでくれ
奥さんと家にいる時も変わらずメールし合う
セックスなしの普通のデートや旅行
人前で堂々と手を繋いで歩く・・・

それが幸せというよりも
自分が1番愛されてるという確証みたいになり

だけどその安心材料も段々効果がなくなって

そのうちあんなにキラキラ輝いていた日々が
急に薄汚れて霞んで見えた

ドライブしながら助手席から見る景色が
以前となんだか全く違って見える

いつまでこのルーティンを続けるんだろ
いい年して何してんだろ・・・
虚しくなった

一生を誓った相手を裏切って平気な人なんだと
S君の事を軽蔑してみたり

そんな男の事で悩んだり嫉妬なんかして
みっともないし無意味なことしてるなーって

なんでこんな風になっちゃったんだろ
私の好きが減ったのかな

世間で散々言われてる罪悪感ってものに
さいなまれるようにもなった

後ろめたくないコソコソしない
嘘のない生活をしたい
不倫なんてしてるのが心底嫌になった